鈴木さえ子の4thアルバム('87)。当時、数もあまりそろってない我が家のCDラックの中ではピチカート・ファイヴの「カップルズ」と並ぶ愛聴盤でした。高校生だったボクのまわりには、あまりそういう人はいませんでしたけど。こういう音楽って、あんまり人に薦めたりもしないんですよね。何か恥ずかしくて。もっと宣伝しとけばよかった。


この頃、ピーター・バラカン鈴木さえ子がやってたFMの番組があって、そこでもアルバムの発売特集やってました。ピーターがXTCのカヴァー「ハッピーファミリーズ」の日本語訳に苦労したとか、アルバムのカッティング・エンジニアが偶然にもサンダークラップ・ニューマンのオリジナルの方もやってた人だったとか、そんな話。


正直「ハッピーエンド」はシングルVerの方が好き。でもシングルにするなら絶対「You're My Special」なのになぁ、と。大貫妙子の詞の切なさと、どんどん転調するのに、それをサラっと聴かせてしまう鈴木さえ子のワザが冴える名曲です。全体のバランス感は前作の方が上ですが、前半5曲の流れが何より素晴らしい。XTCら英国ミュージシャンの貢献度も大。