キース・レルフがプロデュースしたセカンドの方が知られていますが、このファーストの方が「幻想的な英国フォーク」のまさにド真ん中のサウンドで、個人的には最高だったりします。大半はウォーター・イントゥ・ワイン・バンドやヘロンのような木漏れ日フォーク路線。全12曲、捨て曲がないのも奇跡的。


さらには、曲によっては、ほとんど爆走しているともいれるほどの小編成のストリングス・サウンドが、どこか幻想的かつサイケデリックな雰囲気すら醸し出してまして、たまらんのであります。まるで、あのブリジット・セント・ジョンのセカンドのロン・ギーシンのような(といって、通じるのか?)


クレジットを見ると、ストリングス・アレンジはギーシンではなくリチャード・ヒューソンでした。RAH BANDで有名な方ですが、こんなところでも彼の仕事が。マイナー調の物悲しいメロディが多く、秋の夜長には染みます。決して上手いとはいえないボーカルとコーラスも、素朴な味わいがあって良いですね。