ケニー・ヴァンスを知ったのは1990年に発売された国内オリジナル企画のオムニバス盤「ヒストリー・オブ・アメリカン・ポップス」に収録された名曲「Lookin' For An Echo」から。ワーナー系のオールディーズばかりの今思えば微妙に渋い選曲でしたが、解説は長門芳郎さんでした(選曲も?)


現在、手元にあるこの紙ジャケCDも解説は長門さん。そうなんです。長門さんなくして日本における古き良き洋楽ポップスのリイシュー事情は語れません。さらに「Lookin'〜」と同タイトルを原題に持つ「奇跡の歌」という映画を以前観たことがあって、ヴァンス自身が手がけたサントラCDの日本盤を手に入れたら、それも長門さんが解説してます。


何だか長門さんのレビューみたいですが(笑)、肝心の「ヴァンス32」('76)はというと、映画「アメリカン・グラフティ」の余韻が静かに尾を引いたドーワップへの愛情溢れるプレAORの良作とでもいいましょうか。2曲カバーしているスティーリーダンのデビュー以前の交流秘話は、ダンのヒストリー本で詳しくどうぞ。


映画「奇跡の歌」のレビューはこちら