UK folk

英国フォーク界のキダ・タロー(ルックスがね)ともいわれるウィズ・ジョーンズによるバンド、レイジー・ファーマーの唯一アルバム('75)。なんでも西ドイツのみのリリースだったらしく、アナログ盤を入手するのは非常に困難だといわれています。ジャケだけみ…

今回紹介するWater Into Wine Bandは、これこそ「英国の木洩れ日フォーク」という味わいのバンドながら、同時になかなかのマニア泣かせ。1st「Hill Criming For Beginners」('74)が、何故かその後ジャケはもちろん音やアレンジも変えて発売し直したというか…

ジェイドは女性1人男性2人からなる典型的なPPM系の英国フォークトリオ(1970年)。音楽的には、サイケデリック以後の気だるい雰囲気を引きずっていて、もしフェアポートがトラッド系に走らないでそのまま活動を続けていたら、こんな感じの音になるのでは…

レア盤をさらに貴重にしたものをメガレア盤といったりしますが、このアイソレーション(isolation)の唯一のアルバム('73)は、そのさらに上をいくギガレア盤をいわれているもの。おそらく日本には原盤は1枚もないそうです。んな、アホな。さすがに英国フォー…

ポーリンと聞くと、Seawindのポーリン・ウィルソンを思い出してしまうんですが、こちらはポーリン・フィルビー(Pauline Filby)です。なんとなく手に入れた本作('69)は、英国クリスチャン系の女性フォークみたいですね。最後の曲で「Amen〜」とか歌ってるん…

イミディエイト・レーベルのアルバム群の中でも、もっともレアで入手困難だったのがビリー・ニコルスと、このダンカン・ブラウンの本作「ギヴ・ミー・テイク・ユー」('68)でした。要するに「当時全然売れなかった」というわけなんですね。もちろん、嬉しい事…

ウッデン・ホースって「木馬」のことなのかな?木馬と聞くとチューリップの「木馬」という曲をすぐ思い出してしまいます。「♪木馬よ木馬よ〜星がいっぱい降る晩に〜」って曲。好きだったなぁ。あれもフォーキーで美しい曲でしたが、こちらも負けてはおりませ…

フェアポート・コンヴェンションの「リージ・アンド・リーフ」('69)は意外にも全曲トラッドというわけでもないのですが、メンバーの書いたオリジナルでさえもトラッドに聴こえてしまうというのもスゴイところではあります。さらにはサンディ・デニーの存在感…

ペンタングルの「クルエル・シスター」('70)は全曲トラッドなので、今回のトラッド特集の流れで取り上げてみました。さすがUKフォークの大物グループだけあって、格調の高さと完成度は、そこいらへんのマイナーものとはワケがちがいます。こうなると、もは…

シャーリー・コリンズは英国トラッドの中でも重要な女性シンガーの1人なんですが、かといって決して「上手いシンガー」というわけでもなく、正直そこらへんのオバサンが歌ってるような一本調子のヘナヘナ声だったりします(失礼)。いや、だからこそ、あく…

トラッドというのは民衆の間で伝えられてきた伝承歌であります。日本でいうところの「わらべ唄」や「民謡」みたいなもの。民謡には着物が必需品であるのと同様、トラッドというのも、いかにも古臭い英国の民族衣装を着たほうが、より聴き手に明確なイメージ…

ティカウィンダ、ヴァルカンズ・ハマーに続くUKトラッド特集第3段はスプリガンズ・オブ・トルガス(Spriguns of Tolgus)の「Jack With A Feather」('75)です。実はこの3アーティストの流れは、「英国フォーク・ロックの迷宮/ラビリンス」というUKフォ…

前回のティカウィンダに続いて、UKトラッド特集第2弾です。と、まぁ勝手に特集にしちゃってます(すぐ止めますよ、多分)。で、これはヴァルカンズ・ハマー(Vulcan's Hammer)の「True Hearts And Sound Bottoms」('73)というアルバム。そんなの知らない…

ティカウィンダ(Tickawinda)の「Rosemary Lane」('78)は英国自主制作トラッド・フォークの中でもレア度とサウンドの素晴らしさで以前から評判のアルバムでした。当然オリジナル盤など現物すらお目にかかったことはないけれど、やはりというべきでしょうか、…

ブリジット・セント・ジョン(Bridget St.John)は、イギリスの人気DJジョン・ピールのレーベル「ダンデライオン」からデビューした女性SSW。以前紹介したセカンドがロン・ギーシンによるムチャクチャなオーケストラで、ある種のきわどさギリギリのアクの…

英デラムの実験的レーベル「Deram Nova」からリリースのためか、あまり知られていないSSWが、このビル・フェイ(Bill Fay)という人。うつむき加減のポートレートが印象的な、これはセカンド「Time Of The Last Persecution」('70)。ジャケの印象そのまま…

UKフォークのプライベート・プレスLPの中でも、内容、希少性ともに人気が高いのが、このスコットランド出身のキャドモン(Caedmon)の唯一のアルバム('78)。ボクはずっと「カエデモン」だと思っていて、その方がドラえもんみたいで親しみやすかったんだけ…

前回同様、英国のコンプレックス(Complex)ですが、こちらはセカンド「The Way We Feel」('71)です。この中学生の描いたデッサンみたいなショボジャケを見ればお解かりでしょうが、これも前作同様の自主制作盤。プレス枚数はファースト、セカンドとも、たった…

コンプレックス(Complex)のこのアルバムは、一応1970年ぐらいのアルバムだと思いますが、どう考えても古臭く1965年ぐらいの音です。これも英国プライヴェート・プレスの人気希少盤で、おかげで80年代にはウン十万という、どう考えても中味の音に…

「パーリー・スペンサーの日々」という1発ヒットで知る人ぞ知るアイルランド出身のSSW,デビッド・マックウィリアムスの、その曲が収録されたセカンド・アルバム('67)です。ヒットしたのに知る人ぞ知るってのも矛盾した表現ではありますが、何しろ、この…

ブリティッシュ・フォークと森は良く似合います。それは「深い森」というジャンル名で有名な日本だけの認識ではなくて、イギリスでもフォークといえば、即座に森や庭など、木々が生い茂ったような雰囲気を連想するんじゃないかと思います。たとえば、何の気…

プライベート・プレスなんていうとカッコいいもんですが、実情はライブをやって会場で50枚ぐらい配ったとか、そういうレベルも多い英国フォーク。深いといえば深い世界ですが、考えてもみれば日本だって、今こうしている時でも、どこかの誰かが地方で弾き…

昔からLPのジャケットを観るたび「何かに似てるなぁ〜」と思いつつも、それが何なのか思い出せずにそのまんまでしたが、紙ジャケCDを手に入れてふと気がつきました。これ「リプトン・ティー」っぽくないですか?(笑)リプトンの紅茶のティーバックという…

ヘロンのファースト「heron」('70)は、英国フォーク好きなボクにとっての座右の銘みたいなアルバムなんですが、じゃぁセカンドはそうでもないの?というと全然そんなことはなく大好きなんですけどね。ただ微妙に雰囲気が違います。ファーストが小鳥のさえず…

ダギー・マクリーン(Dougie MacLean)は風来坊さん(id:huraibou)さんも日記で取り上げていたのでコバンザメみたいになっちゃいますが、ボクがセレクトにダギーの曲を入れた影響で取り上げたそうなので、この場合はコバンザメのコバンザメになるんでしょうか(…

Tia Na NogのSonny Condellです(いきなりですが)。あのフォーク・デュオがもっていた「ボンヤリ」感をそのままに、この「Camouflage」('77)というアルバムは、もっとバンドサウンドで実に力強いサウンドになってます。が、つかみどころがないような幻想的…

ジャケが有名ですよね。中味の音は知らないけど、ジャケで気になっていたという人も多いと思います。トゥリーズのセカンド「オン・ザ・ショア」('70)。このデザインはヒプノシスなんですが、水をまいている少女の顔がオバケみたいに青白い顔でこちらを向いて…

英国フォークってだけでもワケわからんのに、さらにこんな自主制作盤まで紹介すると「もう知らんわ」って感じになっちゃうと思うんですが、もうとりあえず「今聴いてるもの」って感じでストーン・エンジェル(いきなりですが)。オリジナル盤は数十枚で、そ…

ジャケットからしてキテますなぁ。サイケといえばサイケなんですが、何かこう田舎の美大生が一所懸命描いたようなアマチュアっぽさというか。いや、音の中味も、そんな感じなのです。このインクリディブル・ストリングス・バンドというのは、誰が聴いても「…

ボクが高校生の終わりくらいの頃かな。マーキーというプログレ雑誌が別冊で発売した「ブリティッシュ・ロック集成」という分厚いカタログ本がありました。キレイなジャケットの英国盤がカラーで紹介されていたその本は、取り上げているアルバムが当時は廃盤…